2014.06.30更新

 二週間ほど前のこと、深夜に同級生からメール。学会でクロアチアに行ってる筈なので、前日に参加できなかった同窓会の様子を訊ねるメールかと思いきや「出立する時には変わらず元気だった愛犬が、急に具合が悪くなり緊急にオペ。末期の肝臓がんからの出血で、止血もままならず縫合。考えあぐねた奥さんが、学会のメインイベントが終わった頃を見計らって連絡。青天の霹靂の自分は、残りの日程をキャンセルして急遽帰国。先ほどワンコを家に連れ帰り、これから看取りの生活に入ります」という悲愴なメール。矢も楯もたまらず翌晩遅くに薬を持って家内と磯子まで駆けつけました。
 12歳のゴールデンレトリーバーのブル君はリビングに横になっていて、ちょうどオシッコが出たらしくお嬢さんと奥さんが甲斐甲斐しく綺麗にしてあげていました。立つこともできず、垂れ流しの状態で術後はウンチも出ていないとのことです。でも、いいお顔をしていて目も輝いているし、とても末期がんで手の施しようがないようには思えません。家内はずっとブル君に寄り添って自家のワンコにするようにマッサージをしてあげました。そして僕は持参した田七人参末(でんしち)と十全大補湯の話をしてヨーグルトに混ぜて食べさせてみると、ペロッと平らげてくれました。何とかできるだけのことはしてあげて、少しでも長く楽に大好きな家族に囲まれて生活できればという願いはみんなの願いです。翌朝のメールでは、僕らが辞した後突然立ち上がれるようになり、今朝大量のウンチが出たとのこと。それからはどんどん元気になってくれて抜糸もできて獣医の先生もビックリしているほどだということだったので、二週間経った一昨日様子を伺いに行ってきました。今度は我が家のワンコもぜひ上がってくれということで初御目文字。仲良くできたのはいいのですが、あまりにもくっついて動き回るのでブル君が疲れてしまうのではないかと冷や冷やでした。ちょうど十全大補湯が切れたところだというので追加分も持参しましたが、これなら今は補中益気湯と田七で普段は行けそうです。楽しく歓談して帰宅しましたが、疲れて具合を悪くしてないか翌朝電話してみると、ウチのワンコのパワーを貰ってますます元気でご飯をたいらげたところだという返事で一安心。このように穏やかに楽にブル君が家族に囲まれて過ごせる時間を戴けたことがありがたいと感謝されましたが、少しでもお役に立ててこちらがありがたいことです。もちろん治ったわけではありません。束の間の時間でしょうし、おそらくこれから腹水も溜まってくることでしょう。でも、最後の時まで大好きな家族に囲まれてできるだけ楽に過ごせるお手伝いができればと願っています。

 

 

 

 

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2014.04.03更新

 昨日久々に新幹線に乗ってきました。もちろん「のぞみ」は初めてだと思います。速くなりましたね。Facebookを投稿・チェックしてるうちに名古屋を過ぎ京都に近くなって気がつきました。新大阪で降りるので、買っておいた駅弁を急いで食べることになりました。
 40年前、専門学校の学生だった頃いつものように学校に行く支度をして師匠のもとへ朝の挨拶に行くと「おう、ちょっと買い物に行って来てくれよ」とお金と週刊誌の裏表紙を渡されました。お店の場所は、なんと神戸・三宮の商店街。ちょっと特殊なラジオでした。新し物好きで興味が湧くとトコトン突き詰める人でした。おかげで当時ダブルスクールをしていた僕は、夜間部の授業もサボるはめになりました。今なら明るいうちに充分帰れそうですね。
 今回の西国行きは、30年来の懇意な尼崎の患家へ日帰り往診でした。昨夏から地元での治療では埒があかないので、泊まりがけで来院したいとの連絡は受けてたんですが、この身体で横浜までは無理だとドクターストップがかかったり、計画時に具合が悪くなったりで延び延びになっていました。その間も薬の相談や地元での治療方法の指示などしてはいたんですが、今ひとつ状況が把握できないので「とにかく一度伺ってみるよ」と数日前の電話で決心したのです。
 最寄駅の改札口で迎えてくれたお母さん(12年前に当院滞在治療)とお兄さん(修行時代に)の運転する車で患家到着。お茶もそこそこに、20年ぶりに彼女(50代半ば)を拝診し始めると、突然泣きながら『時々夢に竹内先生が治療に来てくれて、帰り際に「絶対治すから金坂の所へ行くんだよ」とおっしゃるんです』と話してくれました。それを聞いた僕は、往診しよう、させてもらおうという気になったのは師匠の働きかけがあったからだと悟りました。師匠は頼られたらどんな困難もいとわずどこへでも出向く人でした。四国・九州・青森、同行したこともあります。昔から一家を上げて東京まで頼って来てくれるこの患家を、師匠なら有無を言わさず往診するだろうなと思えたし、たましいとなった今なら当然彼女の言うように夢にでも出てきて働きかけをしてくれるだろうと思います。今この時、僕の手を通して感涙にむせぶ彼女を師匠が治療してくれているんだなと感じたことでした。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2013.10.01更新

 以前にも書きましたが、日々診療していて似たような症例が続くことがよくあります。このところ多かったのが、めまいや耳鳴りや耳の閉塞感を訴えて来院される患者さんです。耳鼻科領域でも、めまいや耳鳴りの病因を捉えることが困難なことも多く、難渋している方も多く見受けられます。確かに耳鳴りは治療してみないと効果が出るか分からないこともありますが、めまいや耳の閉塞感は鍼灸治療がよく奏効する症状です。

 8月初旬に来院されたご婦人は、5月からめまいと耳の閉塞感が出現し、当初耳鼻科にて検査投薬を受けましたが改善せず、漢方薬局の先生に漢方薬を処方してもらってからめまいが軽減し、日常生活を支障なく送れるようになったのですが耳閉感には変化がなく、8月下旬にロンドンで結婚式を挙げるお嬢さんのもとに行くのに飛行機に乗るのが不安で堪らなかったそうです。薬局の先生の「鍼治療もいいかも」という言葉に促されて当院を探してみえました。拝診しますと、肩こりもあるようで僧帽筋もそこそこ張っていますがそれ以上に側頸部の筋肉(胸鎖乳突筋や斜角筋)の硬さや緊張が目立ちました。耳鳴りや耳閉感のある方に多くみられる現象です。そこの部分を中心に治療を施し、2日後に再来院して頂いた時にはほとんど閉塞感はなくなり、それまでは時々あった天候変化による症状悪化も、以後渡英するまでの数回の来院中一度もなかったため自信を持って旅立たれました。ご主人のイギリスでのお仕事も兼ねての2週間以上の滞英中、疲れは出たものの耳の症状は全く出なかったそうで、僕が指示した航空用の耳栓も一応離着陸の時だけしてみましたと9月中旬過ぎに帰国して喜んで報告くださいました。

 そのご婦人がまだ滞英中にあった薬局漢方研究会のテーマ処方が「滋腎通耳湯」。最近小太郎漢方から発売された腎の衰え(簡単にいえば加齢老化)から来る耳鳴りや聴力低下に効果のある漢方処方です。講師の先生が説明の中で「万能というわけではありませんが、鍼灸治療を合わせると効果的なこともあります」と仰っていました。講演終了後の自由参加のコーヒータイムに前述のご婦人の症例と、僕自身の突発難聴がステロイドと柴苓湯で早く完治したことなどをお話したら、薬学博士でもあり鍼灸師の資格もお持ちの講師は「やはり少陽胆経が関係するのですね」と経穴(いわゆるツボ)や経絡(臓腑と関連するツボのルート)をよく理解していらっしゃる方の会話でした。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2013.05.02更新

本日の診療が終了しました。明日から3日間うちのワンコ(ゴールデンレトリーバー2頭)の故郷、長野県白馬村のペンションでゆっくりしてきます。休暇中でも電話は常時繋がるようにしてあります。拝診させていただくことはできなくても、何かアドバイスなりお役にたてることがあるかもしれません。急な時には遠慮なく電話をしてみてください。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2013.04.01更新

先日みえた俳優さん。ある日の夜に「今日の撮影の最後で腰を痛めちゃいました」という電話でしたが、あいにく所用で出かける時だったので拝見できず、また電話を頂くことにして来られたのが半月後。待合室のソファーから立ちあがるのもまだ辛そうでした。この方は以前、舞台の初日に死体を抱き上げるシーンでぎっくり腰を起こし、周りに気づかれないよう演技を続け、カーテンコールの時にはもう御辞儀も出来ずに駆け込んできたことがあります。翌日からは死体を引きずるように台本を変更してもらったという逸話のある方です。なので、半月も経っているのに腰が伸びにくいという状態を早く治すために、鍼治療のほかに疏経活血湯(そけいかっけつとう)を5日分ほど服用して頂くことにしました。治療後にはすぐに腰が伸びるようになり、軽くなったそうですが、2日後にもう一度治療して終わりました。この疏経活血湯という漢方薬は、かつて僕自身が腰の椎間板ヘルニアを起こした時に服んでよく効いて早く楽になったこともあり、当院ではよくお出しする薬です。他に独活寄生丸(どっかつきせいがん)という医療用医薬品(医師が処方するお薬)にはない製品が小太郎漢方から数年前に販売され、これもなかなか良く効くお薬です。高齢者の頑固な腰痛や坐骨神経痛にかなり効果を上げています。身体の外から治療を施し、内側からお薬で温めたり血行を良くしていくことで一層回復が早まることも多いものです。
 

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2012.06.21更新

このところ、頚椎捻挫など首の痛みでみえる患者さんがたまたま続いて思い出した症例があります。
 4、5年前の1月中旬のことですが、ドイツに駐在している方から「首を痛めてかなり辛いので先生のところへ行きたいけど、何か特別お休みはありませんか」という電話。実はその方は、それを遡ること数年前に腰を痛めて初めて来院され、以後海外転勤になってからも夏休みとクリスマス休暇で帰国する度にケアされておられました。その電話の半月前にも治療にお出でになり、暮れの29日に最後の治療を施し元旦の飛行機で帰独されたはず。聞けば「最後に先生に治療してもらった晩に、親戚の者と酒の勢いで柔道になり、大外刈りを食らってなんとか踏ん張って腰は痛めなかったんですが、首を痛めちゃいました。その時は大したことないかなと思って、そのまま元旦の飛行機で帰ってきたんですが、段々ひどくなってきて仕事にも差し支えてます」とのこと。
 仕事の段取りをつけて来日するようにしますということでしたが、忙しい方で来れたのは3月のお彼岸の頃。あちらではイースターの4連休ということですが、最終日は会議のためにパリに着いてないといけないということで一泊二日の滞在です。土曜の朝9時に成田からたまプラーザ行きのバスで到着してすぐに拝診しました。診ると、3カ月近く前に痛めたというのに右の首筋から肩背部にかけて腫れているのが一目瞭然。「これはいじりすぎですよ」と申し上げ、早く炎症が引くように治療して午後に整形外科でレントゲンを撮ってもらうことをお願いしました。夕刻再来院してもらってその結果を聞くと、そこそこの異常はあるものの大きな障害はないようなので一安心。本人は辛いからどうしても強いマッサージでもなんでも我慢して受けていたのでしょう。炎症の上塗りを続けていたわけなんです。とにかく時間がありませんから「濃厚な治療を施して疲れさせちゃうけど、帰ってから楽になるから少し我慢してください」と翌日も朝と午後3時に施療してそのままバスに乗ってもらいました。都合二日間で4回治療したわけです。僕が勤務していたころの東洋整復院では、よく遠方から泊まりがけでムチウチ症や椎間板ヘルニアの治療に来る方があったのを思い出しました。その時にも、滞在期間の中で治療疲れを起こさない限りの最大級の治療を施し、早く治癒して帰ってもらったものです。
 さすがに帰ってから少し発熱したそうですが、それで8割がた楽になって1カ月後、関西方面にある本社への一週間の出張の際には、関空便でなくわざわざ成田便にしてもらって行きと帰りに治療に寄ってもらいました。3カ月後、夏休みで帰国された時にはもうすっかり何でもなく長距離ドライブもできたとのこと。
 今でも夏休みとクリスマス休暇に帰国されると、特別痛めていなくてもケアにおいでになりますが、そのたびに「いやあ、あの時は参りましたよ」と仰る。1ヶ月後に出張で帰れると分かっていても、わざわざ自費でお出でになるくらいですからその辛さは推して知るべし。腰の椎間板ヘルニアを当院で治したくらいですから、腰の痛みに関しては彼はベテランなわけです。その彼曰く「首の痛みは腰の比ではありません。腰の痛みはなんとか凌げるんですが、首の痛みはじっとしていることさえできず、イライラして仕事に集中できなくて辛かったですわぁ」と。痛みにもいろいろあって腰でも身動きできないだけでなく、激痛を伴って眠ることさえできないというのもありますから、一概にどちらがというのはナンセンスなことかも知れませんが、彼が経験した範囲の腰の痛みに比べた場合は今回の首の痛みのほうが勝るということでしょう。ただ僕が患者さんを拝見して感じるのは、腰の痛みの患者さんは痛みがきつければ鎮痛剤などがそこそこ効きますからしかめっ面をしてる人は割と少ないですが、首の痛みの方の中には腫れがひどくて鎮痛剤も効かず悶々としてしかめっ面をして憔悴しきった感じで来院される方が多いです。どちらにせよ、経験して判定を下したくない症状ですよね。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2012.05.25更新

 今年はゴールデンウィーク前後の気候が安定せず気温の上下も激しかったためか、風邪引きさんが多く見られました。
 先週初めのことですが、往診の途中でかかってきた電話。運動を指導しているご婦人、普段は元気印のアクティブな方です。風邪をひいたらしく咽喉(のど)が痛いとのこと。明日大勢の方と話さなければならないので治療を受けたいと言われますが、あいにく往診後は立て込んでいて拝見することができないので、とりあえず薬を買いに来てもらうことに。葛根湯と荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)を2日分お渡ししました。
翌々日治療に見えたときには「あのお薬がすごく効いて昨日はほとんど咽喉の痛みが無くなって仕事も無事にこなせました」とのこと。夕べ遅く帰ってきた息子さんが咽喉が痛いというので、残りを上げちゃったので彼のためにもう少しもらっていきたいと仰る。荊防敗毒散を3日分と彼女の風邪の後の体調を整えるために柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を2日分差し上げました。
 そして翌日は休日で、あるワンコの写真展に出かけた僕でしたが、会場近くで知り合いのワンコに出会ったうちのワンズがはしゃいだ時にグッとリードを掴んだため、指がこすれて二か所ほど爪の脇が剥がれて出血しました。すぐに車に積んである救急キットを開いてヨードチンキで消毒してカットバンを貼ってその日のイベントをこなしました。翌日もまだズキズキして患部が圧迫されるような仕草の時は飛び上がりそうなほど。炎症を起こしかけてるようなので、爪の脇にお灸をしました。瘭疽(ひょうそ)の初期に、爪の根元の角にお灸をすると、化膿が防止できて早く治ります。でも今回は傷が開いてるためか、二三日してもジクジクとリンパ液が染み出してきます。そうだと思いあたって荊防敗毒散の服用を始めました。すると二日もすると痛みもかなり減り、傷がふさがってきたではありませんか。あらためてこのお薬の効果を体感しました。
 荊防敗毒散は急性の化膿性皮膚疾患や湿疹に使われることの多い処方ですが、扁桃炎などにも劇的な効果が顕れる面白いお薬です。前述の女性の場合も葛根湯だけでは咽喉の痛みはすぐにはとれなかったはずです。云わば抗生物質的な作用のある漢方薬と言えましょう。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2011.11.17更新

遅ればせながらようやくFacebookに個人名で登録しました。サイトの管理会社に当院のFacebookを作成してもらってはいたんですが、なにせ筆不精と物臭な性格。

先週、研修会で会った友人に言われてやっとその気になりました。登録操作をしたとたんに、知り合いなどがズラリと表示されるんですね。まだまだ分からない事ばかりですが、ボチボチやっていこうかと思います。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2011.07.23更新

 日々の診療のことなどを徒然なるままに書いてくれと、管理担当者に催促され続けて早や数カ月。生来遅筆な私は忙しさにかまけて放置していましたが、少しづつでも書いていこうかとようやくキーボードに向かい始めました。どのくらいの頻度で更新できるかわかりませんが、始めてみます。

 本日のタイトル、シンクロニシティとしましたが、日々の診療でよく経験する同時性・共時性のことです。例えば、頚椎のヘルニア症状の方が一人来ると、同じような症例の方が次々に来院されるとか、湿布薬の必要な患者さんが多くなって湿布薬の在庫が急減するとか・・・およそ普通治療院ではお目にかかれないような珍しい病気の方が、立て続けに来院されることもあります。それを師匠はよく共時性と言っていました。まるで神様が「よーく勉強しなさいよー」と言って差し向けてくれてるかのように感じるときがあります。皆さんも経験ありませんか?知り合いに久々に電話しようとした瞬間に、その人から電話があったり、あの人最近どうしてるかなと思ったらばったり会ったり・・・

 竹内まりやさんのDenimというアルバムに同名の曲があります。偶然隣り合わせて座ったカフェで読んでた小説が同じだった彼と恋に落ちて、その後も素敵な偶然が続くんです。あるあると妙に納得してしまう僕です。ユングが提唱した概念のようですが、単なる偶然の一致というには頻度が多く感じますし、「意味のある偶然の一致」だとすれば、前回の宝くじで初めて一万円当たったからこの夏も買おうかな、なんてーのは意味が違うか。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

2011.03.28更新

宜しくお願い致します。

投稿者: 州凰堂金坂鍼灸整骨院

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